こんにちは!吉村電機です。
今回は皆さんに好評いただいている、【 プロフェッショナルに聞いてみよう! 配線編 】の続編ということで、端子台やショートバー等、配線に使用する部品や種類、各種使用の目的についてお話していきます。こちらについてはK先生に解説をしてもらいたいと思います。K先生よろしくお願いします!
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端子台とは
端子台とは、制御盤の中で使用される配線接続用部品で、電線の接続や中継、分岐等に使用されます。
JIS規格における定義は、
端子台組立品を絶縁部品に組み合わせた構造で、支持体に固定できる電気的接続のための器具
となっています。
端子台を使用するメリット
誤配線の予防
端子台を使用する事で、どの線が何処に接続されているか確認しやすくなる。
接続しやすくなり、確認作業も容易になる。
メンテナンス性
点検や測定等を行う際、接続箇所でまとめて確認出来る。
設備の故障の際、端子台で切り分けられるので、原因の発見や修理等の短縮になる。
外部とのインターフェース
制御盤外からの配線部分を予め端子台からしておくことで、外から引き込む配線は端子台までになる。
外部からのインターフェースを担い、工事の負担軽減になる。
端子台の種類
吉村電機で使用頻度が高いものは主に3種類です。
ねじ式端子台
電線または圧着端子をねじにて導電部に締付けて接続する。
昔からよく使用されている端子台です!
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ねじアップ式端子台
電線または圧着端子をねじにて導電部に締付けて接続する。
ねじを緩めるとバネ力でねじが浮き上がるが、ねじは導電部上方で維持されて端子台から抜け落ちることが無く、接続作業の省力化とねじの脱落防止にもなる構造です。
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ねじ無し式(ブッシュイン)(スクリューレス)端子台
電線(単線・撚線又は、棒・フェノール端子)をクランブバネのバネ圧で導線部に押付けて接続でき、
抜く時はノブを押してバネを開口させ電線接続の省力化になる構造です。
その他にも商品名として、
プリント基板用端子台、パネル式端子台、インターフェース端子台 等があります
また各メーカーとも、ねじ無し式(プッシュイン、スクリューレス)端子台を新商品としてカタログ掲載することが多くなっています。
増し締め不要、緩みがないことが強みで、今後の主流になってくるのではないかと思われます。
端子台の許容電流
どの種類の端子台を使用するか決まったら、次は使用する電流値によって具体的な型式を決めます。
同じ種類でも20A、30A、40Aといったように端子に流せる電流値の規格ごとに取り揃えられています。
端子に何Aくらい流すかを調べてから、最終的に選定します。
基本的には許容電流値が大きいほど、端子台の形状も大きくなります。
ショートバー
ショートバーはその名前のとおり端子同士をショート(短絡)させるものです。
例1、例2の写真には、端子が複数ありますが全て導通しています。
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ショートさせたい端子の数に合わせて切断して使います。
ショートバーを使う事で配線しなくても隣同士の端子台を接続できて便利です。
電気回路では1つの回路から複数に分岐する事があります。
その際、ショートバーを使用すると便利です!
例3の写真のように使用します。
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制御盤内でよく使われるのは、制御回路の電源線です。
電源機器から出た電源線をショートバーで分岐し、各電気制御機器に供給します。
またショートバーは、端子台の種類に応じて適合するものを選定しましょう!
端子カバー
端子台を上から覆い保護するものです。
例1の写真がカバー、例2の写真がねじ式端子台にカバーを取り付けたものです。
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端子台のねじは導体ですので通電します。
触れてしまうと感電しますので、感電防止の意味でもカバーをします。
また、端子間に導電性の物質(ゴミや汚れ等)がついてしまった場合も、短絡の危険がありますので、
カバーは重要です!
カバーは端子台の種類やメーカーによって様々なサイズがありますので、
適合するものを選定しましょう。
記名板
基本的に電気回路の電線には線番(記号)がつけられています。
端子台の記名板には接続する電線の線番と同じ線番を印字します。
記名板があることによって、端子台のどこにどの電線を接続するか分かりやすくなり、
誤配線の予防やメンテナンス性の向上につながります。
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配線の色(吉村電機の基本的な使用例)
・主回路交流
黒 |
・主回路三相交流
【R】 | 赤 |
【S】 | 白 |
【T】 | 青(黒) |
・制御回路交流
黄 |
・制御回路直流
【P.N】 | 【+.-】 | 青 |
【P】 | 【+】 | 赤 |
【N】 | 【-】 | 青 |
・アース
緑(緑/黄) |
配線の色には推奨されている仕様はありますが、基本的にはお客様の仕様によって変わります。
【例】
A社 | 主回路 R=赤 S=白 T=黒 | 制御回路 交流=黄 直流(P.N)=青 | アース=緑 |
B社 | 主回路 R=赤 S=白 T=青 | 制御回路 交流=黒 直流(P)=赤 直流(N)=青 | アース=緑/黄 |
C社 | 主回路 配線色=黒 絶縁キャップ R=赤 S=白 T=青 | 制御回路 交流=黄 直流(P.N)=青 | アース=緑/黄 |
配線の色だけでなく絶縁キャップで色分けする事もあります。写真:絶縁キャップ
また仕様によって様々なパターンがありますので、必ず指定色を確認して配線しましょう!
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いかがでしたか? 端子台やその他使用部品について、また注意点も含めてK先生に説明していただきました。非常にわかりやすかったと思います!
吉村電機の基本使用例等も参考になったのではないでしょうか
今後も参考になるような記事を書いていきたいと思います。楽しみにしていてください。ではまた!
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