プロフェッショナルに聞いてみよう!(電動アクチュエーター編)

吉村電機

こんにちは!吉村電機です。今回は電動アクチュエーター編ということで、各メーカーの制御方法の種類について説明していきたいと思います。こちらについてはR先生に解説をしてもらいたいと思います。R先生よろしくお願いします。


R先生
はい、よろしくお願いします。今回は電動アクチュエーターについてのお勉強となりますが、何かわからないことはありますか?
 
生徒A
まずはじめに電動アクチュエーターとは、なんでしょうか
R先生
電動アクチュエーターとは、ボールねじ・リニアガイド・サーボモーター/パルスモーター等で構成された駆動装置で、主に生産装置における搬送や組立用途で使われます。
生徒A
装置を動かすのに欠かせない部品のようですね!
R先生
今回は電動アクチュエーターに関することについて、お話していきたいと思います。

電動アクチュエーター

吉村電機では、「IAI」、「SMC」の電動アクチュエーターを制御することがあります。

下記よく使用するコントローラータイプです。

IAI : PCON、SCON、RCON

SMC : JXC51/61シリーズ、LECPAシリーズ、LECSAシリーズ、

を頻繁に使用します。

「I/O制御」または「フィールドネットワーク制御」か「パルス制御」をコントローラー選定時に選ぶことができます。

※I/O制御の場合、配線の量が多いため、2つ以上電動アクチュエーターを使用する場合は、フィールドネットワークで制御することをおすすめします。

また、現在値や現在速度などをPLC側で監視を行いたい場合も、フィールドネットワークで制御することをおすすめします。

配線方法

・I/O制御は、コントローラーに付属されているケーブルをPLCの入出力ユニットに配線し、制御を行います。

※各メーカーのマニュアルにピン番号(配線色)で、制御の内容が割り当てられていますので、ご確認下さい。

・フィールドネットワーク制御では、様々な種類があり、下記によく使用するものを上げます。EtherCAT®、EtherNet/IPtm、DeviceNettm、CC-Linkなど、吉村電機では、その時の仕様によって使い分けています。

それぞれ専用のケーブルを使用して、配線を行います。

EtherCAT®EtherNet/IP™:対応しているEthernetケーブル

DeviceNet™:DeviceNetケーブル

CC-Link:CC-Linkケーブルです。

【参考写真】

I/O
MECHATROLINK Ⅱ
DeviceNet
CC-Link

・パルス制御では、差動ドライバ方式かオープンコレクタ方式かで配線の方法が変わってきます。

オープンコレクタ方式:パルス出力部にトランジスタを用い、トランジスタのコレクタをオープンとしたハードウェアによりパルスを伝授する方式です。

正転パルスと逆転パルスの+側をDC24Vの+に配線する必要があります。

図 1

差動ラインドライバ方式:パルス出力部に差動出力機能を持ったラインドライバを用い、パルスを差動信号にて伝送する方式です。ノイズに優れています。

図 2

制御方法

・I/O制御の場合は、PLC側の入出力ユニットに配線を行うので、入出力ユニットのI/O番号を使用し、ラダーを組みます。

・フィールドネットワークを使用する場合は、PLC側の設定やノードアドレス等で、PLC側で、指定されるI/O番号が変わってきます。フィールドネットワーク状に複数付く場合、重複しないよう注意しないといけません。

確認すべきポイント!

機器又は、電動アクチュエーターの使用するモードは、何ch占有するのか

PLC側のどこのI/Oに指定されるか

これらの設定を行い、ラダーを組みます。

・パルス制御を使用する場合は、位置決めユニットで指定されているI/Oを使用して、制御を行います。また、パラメータの設定に注意しないといけません。

見るべきポイント!

制御モード 

1回転あたりの指令パルス数

電子ギア分子(指令パルス倍率分子)

電子ギア分母(指令パルス倍率分母)

指令パルス入力形態

これらに関しては特に注意して変更しましょう。

使用する設定ソフト

・SMC:ACT Controller  

 ・IAI:RC/EC パソコン対応ソフト


まとめ

 ・電動アクチュエーターは様々な場面で使用されているものです。

  電動アクチュエーターをPLCで制御する機会は多いと思います。

  設定方法や配線を是非参考にしてください。